【まとめ】GWにおすすめしたい関西近郊の展覧会

(奈良)奈良国立博物館

特別展「空海―密教のルーツとマンダラ世界」

会期:2024年4月13日(土)~6月9日(日)

展覧会Webサイトより:空海の生誕1250年を記念して、奈良国立博物館の総力を挙げた展覧会を開催します。

「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、わが願いも尽きなん。」(『性霊集』巻第八)
(この世の全ての物が消滅し、仏法の世界が尽きるまで、私は人々が救われることを願い続ける)

衆生救済を願った空海が人々を救うためにたどり着いたのは密教でした。空海は中国・唐にわたり、師匠の恵けい果かから密教のすべてを受け継いだと言われます。
本展では、密教がシルクロードを経由し東アジア諸地域、そして日本に至った伝来の軌跡をたどることにより、空海が日本にもたらした密教の全貌を解き明かします。また、多数の仏像や仏画により、空海が「目で見てわかる」ことを強調した密教の「マンダラ空間」を再現するとともに、各地で守り伝えられてきたゆかりの至宝を一堂に展示し、空海と真言密教の魅力を紹介します。

※参考:美術手帖開幕レポート

(奈良)大和文華館

特別企画展「没後100年富岡鉄斎―知の巨人の足跡―」

会期:2024年4月12日(金)~ 5月19日(日)

展覧会Webサイトより:2024年は、近代日本を代表する知の巨人にして文人画家である富岡鉄斎(1836~1924)の、没後100年にあたります。京都の法衣商の家に生まれた鉄斎は、学問を重んじる家風のもと、若い頃から和漢の古典や諸学に親しみ、その中で育まれた膨大な知識、文人としての素養を、生涯の書画制作の礎としました。

 今日残る鉄斎作品の筆の躍動、画中に付される跋文、そして多彩なモチーフは、一側面からでは語れない様々な鉄斎の姿、その生きた軌跡を、私たちにありありと伝えてくれます。本展観では、当館所蔵品を中心に、豊かな学識と幅広い交友のもとで生み出された鉄斎の書画作品を一堂に展示し、鉄斎の生涯にわたる精力的かつ多彩な芸術活動をご覧いただきます。

(大阪)国立民族学博物館

特別展「日本の仮面――芸能と祭りの世界」

会期:2024年03月28日〜2024年06月11日

展覧会Webサイトより:国内各地では、仮面をつけた役が登場する芸能や祭りがおこなわれてきました。本展示では、仮面の役の登場が印象的な各地の芸能や祭りの様相を中心に、あわせて仮面の歴史、仮面と人間の関係などを紹介し、それらをつうじて仮面と人びとの多様なかかわりについて考えます。

※参考:美術手帖開幕レポート

企画展「水俣病を伝える」

会期:2024年03月14日〜2024年06月18日

展覧会Webサイトより:水俣病の発見から70年近くがたちました。現在、熊本県水俣・芦北地域では、展示やガイドツアー、写真、語り部講話などを通じ、水俣病の歴史や被害者の苦しみ、公害の経験をいかしたまちづくりなどを伝える活動がさかんです。どのような人がこの活動をしていて、そこにどういう思いがあるのでしょうか。言葉やモノ、映像、場所はどう活用されているでしょうか。本展では、水俣病を伝える活動の魅力と、そこから学べるものの可能性を探ります。

※参考:美術手帖会場レポート

(大阪)大阪市立東洋陶磁美術館

リニューアルオープン記念特別展「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」

会期:2024年4月12日(金)~9月29日(日)

展覧会Webサイトより:

1982年に開館し、すでに40年以上を経た大阪市立東洋陶磁美術館。このたび約2年間の改修工事を終え、リニューアルオープンします。周辺環境をはじめとした時代の変化を踏まえ、今回の改修では、より多くの市民や利用者の皆様に親しまれ、さまざまな人々とつながる美術館に生まれ変わることを目指し、エントランスホールの増改築をはじめ、展示ケースの改修やLED照明の更新など展示環境の整備、そして国宝「油滴天目茶碗」専用の独立ケースの導入などを実現しました。
リニューアルを記念した本展では、大阪市立東洋陶磁美術館(MOCO=モコ)が世界に誇る「安宅コレクション」や「李秉昌コレクション」を中心に、当館所蔵の珠玉の東洋陶磁コレクションなど約380件を、装い新たにご覧いただきます。

※参考:美術手帖「大阪市立東洋陶磁美術館が4月にリニューアルオープン。ガラス張りの新たなエントランスが誕生」(2024.2.8)

(大阪)中之島美術館

モネ 連作の情景

会期:2024年2月10日 〜5月6日

展覧会Webサイトより:

印象派を代表する画家のひとり、クロード・モネ(1840-1926)は、自然の光と色彩に対する並外れた感覚を持ち、柔らかい色使いとあたたかい光の表現を得意とし、自然の息遣いが感じられる作品を数多く残しました。同じ場所やテーマに注目し、異なる天候、異なる時間、異なる季節を通して一瞬の表情や風の動き、時の移り変わりをカンヴァスに写しとった「連作」は、モネの画業から切り離して語ることはできません。移ろいゆく景色と、その全ての表情を描き留めようとしたモネの時と光に対する探究心が感じられる「連作」は、巨匠モネの画家としての芸術的精神を色濃く映し出していると言えるのかもしれません。

1874年に第1回印象派展が開催されてから150年の節目を迎えることを記念し、国内外のモネの代表作約70点が一堂に会す本展では、モネの代名詞として日本でも広く親しまれている〈積みわら〉〈睡蓮〉などをモティーフとした「連作」に焦点を当てながら、時間や光とのたゆまぬ対話を続けた画家の生涯をたどります。また、サロン(官展)を離れ、印象派の旗手として活動を始めるきっかけとなった、日本初公開となる人物画の大作《昼食》を中心に、「印象派以前」の作品もご紹介し、モネの革新的な表現手法の一つである「連作」に至る過程を追います。展示作品のすべてがモネ作品となる、壮大なモネ芸術の世界をご堪能ください。

(大阪)国立国際美術館

特別展「古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン」

会期:2024年2月6日(火)– 5月6日(月・休)

展覧会Webサイトより:紀元前15世紀から後16世紀のスペイン侵攻まで、3千年以上にわたって繁栄したメキシコの古代文明。本展では、そのうち「マヤ」、「アステカ」、「テオティワカン」を中心に、多彩な遺物約140件を紹介します。火山の噴火や地震、干ばつなどの厳しい自然環境の中で、これらの文明では壮大なモニュメントが築かれました。普遍的な神と自然への祈り、そして多様な環境から生み出された独自の世界観と造形美を通して、その奥深い魅力を今に伝えます。

※参考:美術手帖レポート

(京都)京都国立近代美術館

没後100年 富岡鉄斎

会期:2024年4月2日〜5月26日

展覧会Webサイトより:世に「最後の文人画家」と称えられる富岡鉄斎(1836-1924)。幕末、京都の商家に生まれた彼は、近世都市の商人道徳を説いた石門心学を中心に、儒学・陽明学、国学・神道、仏教等の諸学を広く学びながら同時に、南宗画、やまと絵等をはじめ多様な流派の絵画も独学し、深い学識に裏付けられた豊かな画業を展開しました。良い絵を描くためには「万巻の書を読み、万里の路を行く」ことが必要であるという先人の教えを徹底して守ろうとした彼は、何を描くにもまずは対象の研究に努め、北海道から鹿児島まで全国を旅して各地の勝景を探りました。そうして胸中に思い描かれた理想の山水を表出し、人間の理想を説いた鉄斎の絵画は、画壇の巨匠たちから敬われ、京・大阪の町の人々に広く親しまれただけではなく、むしろ新世代の青年画家たちからもその表現の自由闊達で大胆な新しさで注目され、生前から今日まで国内外で高く評価されてきました。

※参考:美術手帖 開幕レポート

(京都)京都国立博物館

特別展 雪舟伝説─『画聖(カリスマ)』の誕生

会期:2024年4月13日(土)~5月26日(日)

展覧会Webサイトより:

日本美術史上もっとも重要な画家の一人である雪舟(1420~1506?)。6件もの作品が国宝に指定されていることが象徴的に示しているように、雪舟に対する現在の評価は突出したものがあります。しかし、それは単純に作品が優れているという理由だけによるのではありません。雪舟とその作品に対し、歴史的に積み重ねられてきた評価の上に、今日の高い評価があるのです。
本展では、主に近世における雪舟受容の様相を辿ることで、「画聖」と仰がれる雪舟への評価がいかにして形成されてきたのかを検証します。桃山時代に雪舟の後継者を自称した雲谷派と長谷川派、雪舟画風を流派様式の礎とした江戸時代の狩野派はもとより、これら漢画系の画家とは異なる実にさまざまな画家たちが雪舟を慕い、その作品に学びながら、新しい絵画世界を切り開いていきました。
一口に雪舟受容といってもそれ自体複雑な性質を孕み、多角的に把握すべきものです。その多様な雪舟受容を通して、「画聖」雪舟誕生の過程を明らかにすることを目指します。

※参考:美術手帖開幕レポート

(京都)京都市京セラ美術館

キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ

会期:2024年3月20日〜2024年7月7日

展覧会Webサイトより:20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって生み出されたキュビスムは、西洋美術にかつてない変革をもたらしました。その名称は、1908年にブラックの風景画が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来します。伝統的な遠近法や陰影法による空間表現ではなく、幾何学的に平面化された形を用いて画面を構成する試みは、絵画は現実を再現するというルネサンス以来の常識から画家たちを解放しました。パリの若い芸術家たちに衝撃を与えたキュビスムは、瞬く間に世界中に広まり、以後の芸術の多様な展開に決定的な影響を及ぼします。

本展は、世界屈指の近現代美術コレクションを誇るパリ・ポンピドゥーセンターの所蔵品を中心に約130点を展示する、日本では約50年ぶりとなるキュビスムの大型展覧会です。約40人の作家による初来日作品50点以上を含む絵画や彫刻などにより、20世紀美術の真の出発点となったキュビスムの全貌を紹介します。

(京都)KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭

会期:2024年4月13日〜5月12日

Webサイトより:

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭です。一千年の長きにわたって伝統を守りながら、その一方で先端文化の発信地でもあり続けてきた京都。その京都がもっとも美しいといわれる春に開催されます。
日本および海外の重要作品や貴重な写真コレクションを、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展開し、ときに伝統工芸職人や最先端テクノロジーとのコラボレーションも実現するなど、京都ならではの特徴ある写真祭を目指します。

SOURCE

源は初めであり、始まりであり、すべてのものの起源である。 それは生命の創造であり、衝突が起きたり自由を手に入れたりする場所であり、 何かが発見され、生み出され、創造される空間である。 人生の分岐点にかかわらず、私たちは岐路に立っており、原点に戻るか、 新しいことを始めるかの間で揺れ動いている。 生命、愛、痛みのシンフォニーが響き渡るのは、この神聖な空間からなのだ。 その源で、無数の機会が手招きし、何か深い新しいものを約束してくれる。 2024年、KYOTOGRAPHIEは12の会場で13の展覧会を展開し、 SOURCEを探求し、オルタナティブな未来を望む。

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 共同創設者/共同ディレクター
ルシール・レイボーズ&仲西祐介

(兵庫)兵庫県立美術館

キース・ヘリング展 アートをストリートへ

会期:2024年4月27日(土)~6月23日(日)

展覧会Webサイトより:

明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・ヘリング。
ヘリングは「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークを中心に地下鉄駅構内やストリート、つまり日常にアートを拡散させることで、混沌とする社会への強いメッセージを発信し、人類の未来と希望を子どもたちに託しました。
ヘリングが駆け抜けた31年間の生涯のうちアーティストとしての活動期間は10年程ですが、残された作品に込められたメッセージはいまなお響き続けています。

本展は6メートルに及ぶ大型作品、また日本初公開を含む150点の作品を通してヘリングのアートを体感いただく貴重な機会です。社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して最後までアートで闘い続けたヘリングのアートは、時空を超えて現代社会に生きる人々の心を揺さぶることでしょう。

コレクション展Ⅰ 白髪一雄生誕百年特別展時

会期:2024年4月25日[木]〜7月28日[日]

Webサイトより:

本年は、生地の尼崎で終生制作を続けた白髪一雄(1924-2008)の生誕100年にあたります。これを記念して、常設展示室2室を使い、所蔵作品のなかから白髪の優作、代表作を厳選して特別展示を行います。また、特別展「スーラージュと森田子龍」に連動して、2人の交流のあった1950年代から60年代にかけて、パリやニューヨークで制作した今井俊満、堂本尚郎、菅井汲、岡田謙三らの作品を展示します。森田子龍が刊行した雑誌『墨美』で紹介されるなど書と文字に関係の深いアレシンスキ―やタピエスの作品などの西洋版画のコレクションも展示しますので、特別展とあわせて見ていただくことで、共通の関心から出発した作者個々の表現をより楽しんでいただけることでしょう。
小磯良平記念室と金山平三記念室では、展示室の一部を使って小さなテーマを掘り下げ、展示室5と6では、それぞれ彫刻と絵画の名品を展示します。

(滋賀)滋賀県立近代美術館

つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人 ―たとえば、「も」を何百回と書く。

会期:2024年4月20日(土)〜6月23日(日)

展覧会Webサイトより:

日本語では、「生(なま)の芸術」と訳されてきたアール・ブリュット。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念です。本展では、2023年に日本財団より受贈した、45人の日本のアール・ブリュットのつくり手による作品約450点を展示します。
 たとえば、「も」を何百回と書いたり、他人には読めない文字で毎日同じ内容の日記を記したり、寝る間を惜しんで記号を描き続けたり―冴えたひらめきや、ひたむきなこだわりを形にするため、出どころの謎めいた発想と熱量をもって挑む、そんな冒険的な創作との出会いをお楽しみください。

※参考記事:美術手帖 開幕レポート

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