金曜4限に学部3年生向けに開講している「現代アート論」。昨年は、写真家の寺田健人さんにゲストレクチャーをしていただきましたが( 過去記事 )、今年はアーティストの飯山由貴さんにオンラインでゲスト講義をしていただきました。
飯山さんには、これまでの作品制作についてや、その展示をめぐって起こったさまざまな問題にどのように対応されてきたのかについてお話しいただきました。受講生には、事前に以下の関連記事を読んできてもらい、そのこともふまえて「映像表現の強みは何か?」「映像を作られる際に気をつけていることは何か?」といった質問が投げかけられました。
学生たちには、時に表現が自由にできない状況があること、そこにどう立ち向かうか。この社会が触れたくない歴史を消そうとする力が働き、その力を持つものは簡単に消してしまえて、一度消えたものは忘れられてしまうかもしれないが、誰かが残していれば語り継がれること、そのアートの可能性について考える機会になればと思いました。
飯山由貴さん
過去の記録物や人への取材を手がかりに、社会と個人の影響関係に関心を持ちながら映 像やインスタレーションを制作している。社会的なスティグマが作られる過程と、その経験が語られなおすことに関心を持っている。
https://www2.tamabi.ac.jp/yuga/faculty_member/1813/
関連記事
東京都人権プラザでの展示(インタビュー映像があります)
https://www.tokyo-hrp.jp/feature-2022-02.html
「東京都⼈権部が飯山由貴のアート作品を検閲か。小池百合子都知事の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への態度も影響した可能性」(Tokyo Art Beat)
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/iiyamayuki-tokyo-metropolitan-human-rights-plaza-news-2022-10
「群馬県の朝鮮人追悼碑の強制撤去に反対。アーティスト有志が要望書を群馬県に提出」(美術手帖)https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/28369
「国立西洋美術館で飯山由貴らアーティストがパレスチナ侵攻に抗議、美術館パートナーの川崎重工に訴え。遠藤麻衣と百瀬文の抗議パフォーマンスも」(Tokyo Art Beat)
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/protest-nmwa-news-202403
「美術館はこれまでも抗議活動の場であった。国立西洋美術館で起きた抗議を機に、海外の事例や理論的な積み重ねを解説(文:五野井郁夫)」(Tokyo Art Beat)
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/palestine-protest-nmwa-insight-202403