ミュージアム論のゲストに、国立民族学博物館助教のマーク・ウィンチェスターさんに来ていただきました。学生には事前に紹介していた、札幌のチカホで開かれたいわゆる「アイヌヘイトパネル展」について、ウィンチェスター先生の問題意識やご研究などをお話しいただきました。
*参考記事「チカホのパネル展「差別的」アイヌ研究者ら批判 秋元札幌市長「明らかな違法状態でなければ、認めざるを得ない」ヘイトスピーチに詳しい弁護士「非常に悪質」」
先住民とは何か、アイヌの近現代史など基本中の基本をおさえていただいたあと、ヘイトパネルを数枚示し、どこがどう間違っているのか、どういう差別が根底にあるのか、とてもていねいに説明いただきました。
*参考「先住民族」(国連広報センター)
*参考「先住民族/少数民族」(アムネスティ)
学生からは、ゴールデンカムイのようなポップカルチャーはアイヌの認知にどう影響したかについて質問があり、マークさんのウポポイでの最初の展示がゴールデンカムイに関連した企画だったことを振り返り、愛憎どちらもあることなど教えていただきました。
ぜひ国立民族学博物館にも足を運んでください。

ゲストプロフィール
マーク・ウィンチェスター
国立民族学博物館 助教。専門はアイヌの近現代思想史。アイヌによる近現代の文学・芸術、政治・言論の歴史的・理論的研究。訳書にリチャード・シドル『アイヌ通史』(岩波書店)。論考は『思想』『現代思想』『インパクション』ほか、英語は Japan Forum, The Asia-Pacific Journal に掲載。

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